「反省」だけなら猿でも出来る?

 安倍政権は4月11日に、原発を「重要なベースロード電源」とする新しいエネルギー基本計画を閣議決定しました。原子力規制委員会が「安全」と認めた原発については、運転再開を進めるとしています。その政府原案では「安全神話に陥り」「福島事故を反省し」という文言を削ったが、世論の反発を恐れ、最終案で急遽それらの文言を突っ込んだといわれています。しかも、了承後までそのことを与党の公明党政調会長は知らなかったとのこと。これでは言葉の上でいくら取り繕ったとしても、反省などしていないことは明白。福島原発事故はなかったかのように、原発推進路線への逆戻りです。
 果たして事故の原因は究明できたのでしょうか。いまなお大量に増え続けている汚染水はどう処理するのでしょうか。核のゴミ問題の道筋はついたのでしょうか。何一つとして解決していないにもかかわらず、安倍政権は官民一体となって、原発再稼働をなしくずし的に推し進めようとしています。
 経済学者・金子勝氏は、安倍首相が福島視察後の2006年12月の国会で、わが国の原子炉は「外部電力がなくても冷却可能」「鉄塔が倒れても外部電源が供給された例」があり、全電源を喪失したフォルスマルク原発事故と「同様な事態が発生することは考えられない」「全電源崩壊は起こりえない」と答弁したと指摘。
 福島原発で起きた津波・地震による安全システムの全崩壊という事態。実は、このことはすでに06年7月のスウェーデン・フォルスマルク原発で起きた電源喪失事故において、事実をもって予告されていました。運転中のフォルスマルク原発で炉心緊急冷却システムと予備の冷却装置が電気的トラブルにより動かなくなり、あやうく炉心溶融寸前に立ち至ったのです。この事故をうけて、最低限、全電源喪失を防止する安全システムを再構築すべきことが当時において問われたにもかかわらず、安倍首相はそれを無視し、「日本の原発
は安全」と強弁したのでした。
 ところで、原発の「安全」を審査するとされる原子力規制委員会は、3月1日には原子力事業者との癒着が問題にされてきた「原子力安全機構」の約400人を受け入れました。「安全審査の体制を強化する」と言って、原発機器メーカーなどから80人を中途採用することも明らかにしています。こうして「規制する側が規制される側の虜になっていた」(『国会事故調』)という事態が再び繰り返されようとしています。原子力規制委員会も、安倍政権の意向を忠実にくむものにつくりかえられつつあるのです。
 福島の核惨事を引き起こした張本人とその共犯者たちはいま、そのことへの反省も教訓化もないままに、原発の再稼働に前のめりになっています。このままでは日本は滅びかねません。安倍政権の暴走をやめさせるために、今こそ私たち労働組合を中心にして、あらゆる人々の総結集をはからなければなりません。(K)
(東京ユニオン機関紙「GU」4月号より転載)
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