ヘルスケアユニオンだより~介護職は心身を壊す?~

安倍首相は、保育士について「新たに2%の処遇改善を行う」として、人事院勧告分も含めて約1万円を引き上げ、介護士についても同程度の賃上げを行う考えを表明しています。保育士・介護士の待遇改善を「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込むそうです。
 「保育園落ちた」という匿名ブログが反響を呼んだのはまだ記憶に新しいこと。今回の表明も、選挙に向けた人気取りだ、というのが介護職仲間たちの率直な感想です。この程度では介護現場の処遇改善・人材確保はできません。
 厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均月給は21万9,000円で、129職種の下から10番目の120位。介護士は同22万3000円で下から13番目の117位でした。方針通りの賃上げが実現したとしても、給与水準はいずれも110位台にとどまり、全産業平均より約10万円も低いままなのです。
 仕事のストレスが原因でうつ病などの精神疾患を発症して、労災を申請した介護職員が、2014年度までの5年間で2倍以上に増えたと厚生労働省が発表しました。認定された人の数も3倍以上に増加し、業種別の順位もトップ。慢性的な人手不足など介護業界の労働環境の悪化が浮き彫りになっています。厚生労働省は個別の認定事例を公表していませんが、介護に関しては長時間の残業や不規則な交代勤務などが認定の理由になったようです。
 介護職場では、勤務時間の管理がずさんで年休を取得できない事業所の離職率は高く、職員は欠員の穴埋めをするために長時間働かされ、不規則な交代勤務のため精神的不調に陥りやすくなります。経営者や施設長など管理職からの理不尽なパワハラも横行しています。しかし個々の労働者は、「私が辞めたら、あの利用者さんはどうなるか」という職業的倫理観で頑張り、頑張り過ぎた結果バーンアウトやうつ状態など、辞めざるをえないまでの状態に追い込まれてしまう方が多くいると思います。
 先日の「介護労働ホットライン」にも、切実な声が寄せられました。施設長からの日常的なパワハラに苦しむ方は、「どうしていいかわからなかったが、ユニオンという解決の方法があることを知って、胸のつかえが取れるように思いました」と、涙声で語っていました。この方は、まわりには相談できず、解決する機会も見いだせないまま苦しんでいました。介護労働者にこそ、働く仲間同士が支えあっていける場が必要です。
自分たちがお年寄りに一生懸命サービスして、そこで良い関係ができるのと同じように、働いている仲間どうしで人間的な信頼関係ができる場をつくっていかなければならないと思います。
 東京ユニオンでは、介護福祉職場で働く人たちが集まって、毎月1回程度意見交換や勉強会を開催しています。関心のある方は、03-5354-6251(担当:関口)までお問い合わせください。(K)

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