大阪市の対応に対する怒り

私事ですが、以前、いわゆるヤクザだったという知人がいました。
この知人は、10代で暴走族に加入し、その後、先輩の勧めで某広域指定暴力団に入るという、その昔の「ヤクザ」と呼ばれる人の典型のような経歴を辿っています。
その後、この知人は若くして病気を患ったことをきっかけに暴力団を辞めます。
本人も切り替えて、いわゆる「カタギ」として自立した生活を営むために懸命に仕事を探します。
しかし、履歴書に書けるような経歴はありません。何度もハローワークに通い続け、何とかビル清掃会社に就職することができました。
社員が出社する前にオフィスビルを清掃する仕事。朝も早く、短い時間で各フロアを清掃しなければいけません。しかも、清掃員しかいないオフィスビルで、空調などは付けてもらえません。早朝であっても、夏はうだるような暑さだったそうです。
思わず、薄着になったときに肩口にある入れ墨を見咎められます。
遠まわしに解雇を通告され、結局、職場を去ることになりました。
もちろん不当な解雇ですが、争えばヤクザであった経歴を話題にせざるを得なくなることは容易に想像できます。カタギとして生きていきたいと願っていた彼にとって、それはとてもつらいことだったようです。何も言わずに、会社を去りました。
その後、転職を繰り返していく中で、付き合いもなくなりました。今はどうしているか…。
「大阪市環境局が今年3月、同局の全職員約3200人に入れ墨の有無について調査したところ、約50人が『入れ墨をしている』と回答していたことがわかった。…環境局は、入れ墨があると答えた職員には、可能な限り消すように指導したという」
この報道に接したとき、彼のことを思い出しました。
入れ墨が、どこまで消えるものかわかりません。しかし、消せなければ、恐らくこのときの彼のように職場を追われることになる人がいるのかと思うと、なんだかいたたまれない気持ちになりました。同時に、こうした大阪市の対応に対して強い怒りを感じました。
もちろん、ヤクザと呼ばれる人たちが行う犯罪行為を容認するつもりも、擁護するつもりもまったくありません。
しかし過去は、だれにも変えられません。大切なことは「今」であるはずです。今回の大阪市の対応は「今」を見ずに、変えられない「過去」で人を評価し、いわゆるレッテルを貼っているような気がしました。どのような過去をもっていても、前向きに生きるチャンスを奪うこと権利はだれにもないはずです。
報道では、さらに「同市では環境局の調査とは別に、橋下徹市長の指示で教職員など約8000人を除く全職員約3万人(環境局を含む)に対する入れ墨の調査が進行中で、数はさらに増える可能性がある」としています。
こんな大阪市長に支持が集まっていることが不快でなりません。
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