東日本大震災発生から3年~被災地の思いを忘れずに

「やっと仕事が見つかったって張り切っていたんです。でも、あの日、以来、父が帰ってこないんです。病院を回っていますが、見つかりません。毎日かけていますが、携帯電話もつながりません。もうダメかな……とも思いますが、解約できないんです」
 東日本大震災発生から2カ月ほど経ったある日、岩手県内の避難所からこのような電話相談が寄せられました。電話の主は、結婚して夫婦で父親と同居していた娘さんからでした。父親の仕事はトラックドライバー。働き始めて間もなく、東日本大震災が発生します。会社の社屋は津波で流されました。仕事に出て会社から離れていれば、助かっているかもしれない……という期待は、残酷なことですが実現しそうもありませんでした。
 涙声というわけではなく淡々と話す口調は、聴いていてかえって胸が潰されるような思いでした。
 全国ユニオンでは、東日本大震災発生から数週間後に「震災ユニオン」を結成し、電話相談を開始しました。避難生活が続いていたこともあり、甚大な被害があった東北三県(福島、岩手宮城)からの相談は意外に少なく、むしろ関東一円さらには物流が途絶えたことによる影響を受けた日本各地の工場などから相談が寄せられたことを覚えています。
 あれから3年。福島第一原子力発電所の事故を始め、東北三県は未だに「復興」には至っていません。しかし、東北三県以外に住んでいて、最近のように地震も少なくなってくると、東日本大震災や原発事故のことを、つい忘れがちになってしまいます。
 帰らない父親を探し続ける彼女の思いを軽々に「わかる」ということはできません。
 東日本大震災で破壊された東北、そして日本がその後どうであって、今後どうなっていくのか――あのときの電話をもう一度思い起こし、再度、被災地からの視点で考えていきたいと思っています。
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書記長・関口

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