ヘルスケアユニオンだより~「現代の奴隷労働」を拡大か~

 安倍政権が、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて本格的に動き始めました。4月5日の経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、安倍首相は外国人技能実習制度の抜本的見直しを指示しました。5月12日の国家戦略特区諮問会議でも「外国人家事支援人材の活用」が提案されています。検討された内容は6月にまとめられる新たな成長戦略に盛り込まれる予定です。
 その制度見直しは、次のようになっています。
 対象業種を介護など広範囲に拡大する。受け入れ人数を拡大するとともに、実習期間を3年から5年に大幅に延長する。ここまでは従来からある外国人技能実習制度の拡大ですが、これに加えて新たな外国人労働者の確保についても議論が進められています。建設分野における外国人労働者の恒久的な受け入れ拡大です。すでに東京オリンピック対策として実施が決定していますが、オリンピック終了後も、引き続き外国人労働者を活用することを前提に、その仕組みを議論するとしています。
 また、女性の活用を掲げて、介護や家事支援の分野でも外国人労働者への解放を進めるとしています。
 政府は、農業、建設、家事支援、介護などのいわゆる3K職場で、低賃金で文句を言えない外国人労働者をこき使おうとしているのではないでしょうか。
 復興需要や2020年の東京五輪開催で建設業は人手不足、また高齢化の進行で介護分野も人手不足が続いています。「研修生・実習生」という名の大量の外国人労働者を受け入れるよう、大企業や中小企業経営者は強く要求しています。
 この研修生制度は、日本の技能を「発展途上国」に移転するという名目で作られています。しかし、経営者たちが人手不足を補う抜け道として悪用している実態があり、研修生は無法状態に置かれています。
 研修生は日本政府の政策に応じて、正式の手続きを経て入国します。まさか研修とは名ばかりの単純労働、賃金不払いや超低賃金などとは想像できないに違いありません。不慣れな研修生が事故に巻き込まれ、命を落とした事件も起きています。不当な待遇を訴えたくても、パスポートを取り上げられ、外部と接触できないなど生活を監視・拘束され、途中帰国の脅しや暴行を受けることもあります。「研修生を100万円で買った」と平気で言う経営者もいると聞きます。
 「現代の奴隷労働」とも言われる現実があります。違法行為を行う団体が後をたたず、事態は何ら改善されていません。
 この大量の研修生の受け入れは、同業の日本人労働者の賃金・労働条件をさらに悪化させるに違いありません。
 国は違えども、同じ働く者として許してはならないのではないでしょうか。
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