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ヘルスケアユニオンだより~安心の介護保険を!~

 政府は10月12日、「要介護1・2」の人への生活援助サービスを保険対象から除外することの見送りを、社会保障審議会に提案しました。「要介護1・2」の高齢者やその家族、福祉関係者などからの抗議ばかりか、全国180を超える地方自治体の「反対」決議を前にして、さすがにサービス切り捨ては見送らざるをえなかったのです。とはいえ、政府は制度の改悪を決して諦めたわけではなく、11月中にも見直し案をまとめ、来年の通常国会での提出を目論んでいます。私たちは今こそ声をあげていかなければなりません。
 11月1日、私たちも交流のある市民福祉情報オフィス・ハスカップの呼びかけによる「安心できる介護保険を!」という緊急国会集会が開かれ、私も参加しました。
 会の冒頭、財務省と厚生労働省の担当者が制度改定について説明したのですが、その内容はまさに怒りなくして聞けないものでした。財務省の担当者は、「制度の持続可能性を確保するため、中重度者の方の安定的給付が必要」「『軽度者』の『生活援助』の中でも家事援助の利用が多くなっている。本当に重度化予防につながっているか見えてこない。給付の伸びが見込まれる中で、できる限り抑制していく」「本当にプロフェショナルなサービスが必要なのか」などと述べました。「軽度者」への給付抑制と、介護の専門職を「中重度者」へ重点的に配置していくこと、つまり「軽度者」切り捨ての意思を露骨に表したのです。この説明を受けて、識者の方々から相次いで怒りの発言がありました。
 花俣ふみ代さん(公益社団法人認知症の人と家族の会本部常任理事)は、「認知症の高齢者は一番手間がかかるのに、動けるから判定で要介護3以上になることはない。プロのサービスでなくていいというのはおかしい。みるみる重度化してしまうだろう。家族の負担も増えてしまう。かえって給付の負担が増えることになる」と指摘しました。また、鏡諭さん(淑徳大学教授)は、「2015年の改正によって、要支援1・2は市町村が実施する地域支援事業になった。しかし6割の自治体はまだ実施していない。その上で改正論議をしている。大変乱暴であり、現場は大混乱している。批判的な声は多い」と明らかにしました。そして、小島美里さん(NPO法人暮らしネット・えん代表理事)は、「介護職で働く人たちは低賃金など劣悪な労働条件のもとですさみ、追い詰められている。2年前に川崎の有料老人ホームで介護職による殺人事件が起きた。高齢者の方々は慄おののかないのか。一緒に声をあげてほしい」と訴えました。
 サービス削減・負担増一辺倒の見直しでは高齢者の生活を守り、支えることはできません。これからの時代、高齢化は否応なく進んでいきます。お金の心配なく、行き届いた介護が保障され、介護の職場で働く仲間が自らの専門性を発揮し、誇りを持って働き続けられる制度へと、介護保険制度を抜本的に作り直すことが求められているのではないでしょうか。〈K〉
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