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『社長は労働法をこう使え!』に感じる問題点(上)

会社側の代理人弁護士を務めている弁護士の書いた本とネット上の記事が話題になっています。
私自身、本は読んでいませんが、ネット上の記事は拝見しました。
「賃金仮払い仮処分の仮払金と本裁判の賃金支払いと二重で受け取れる」ことは、極めて例外的なケースを除き、あり得ないことは労働弁護団の弁護士さんの多くがツイッターなどで指摘しています。
司法上の指摘は専門家にお任せして、ここではそれ以外の2点に触れていきたいと思います。
まず一つ目。記事の中では、解雇事件で会社側が敗訴になった場合に2000万円がかかるような記載になっていること。金額はさておき、たしかに会社敗訴・労働者勝訴の判決が出れば、裁判を闘ってきた労働者に金銭の支払いが必要になることはそのとおりです。
しかし会社が勝訴したらどうなるでしょう? 労働者に金銭を支払う必要はありませんが、その間に莫大(?)な弁護士費用が発生します。さらにいえば、会社が裁判で負けても、勝っても同様に弁護士費用は発生するのです。
中には経営者に必要以上に労働組合に対する恐怖心を植え付けることで解決を引き延ばし、その間に膨大な量の書面を作成してその都度費用を請求する…というやり方で多額の弁護士費用を得ている弁護士もいるそうです(問題の記事を書いた弁護士がそうであるとは言いませんし、むしろそういう方ではないと個人的には思っています)。
さらに、裁判に伴う事務作業、企業に対するマイナスイメージ…と目に見えない費用も同時に発生します。
こうしたことを総合的に勘案すれば、事案を問わず労使紛争が発生した場合は、裁判をしないで短期に解決できることが会社にとっても望ましいのです。
しかし、裁判にしないためにパワーハラスメントとも言われる手法を使い、働く人が異議を唱えることができないようにするなんてことは言語道断です。
ふたつ目の問題点、そしてこの記事の最も大きな問題点はこのような退職強要を容認、あるいは推進するような表現になっていることにあると、私は思っています。
相談活動の中で、働く者の人権を傷つけ、心身を傷つけることで人格にダメージを与え、会社の言うなりに去っていかざる負えない状況をつくりだすような悪質なマニュアルの存在も確認されました。このような状況の中、法律の専門家である弁護士が、退職強要を容認あるいは推進するような記事を多くの人が見ることにより発生するであろう問題は、決して小さくないと考えます。
職場は、生活時間の多くを過ごす場所です。その職場で、自らの存在を否定されるような言動を繰り返されたら、どんな思いがするでしょう? ただでさえ自殺者が3万人を超え続けている異常な現状は、このような身近な場所での人権侵害を是正しなければ克服できないというのが、私の考えです。
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